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ヘルスケアデザイン家電の東南アジア進出支援〜市場・規制調査から戦略立案まで〜

事例
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クライアント企業
事業内容ヘルスケアデザイン家電の製造(ファブレス)および販売
所在地日本
進出目的国内市場に限らずより人口の多い市場への拡大、および量産効果の拡大
課題協力工場を通じて散発的にトライアルをしつつヒアリングをしているものの、
体系的な情報は得られていない。
また、特定の国では代理店候補と対話を重ねているが、
他の国においては代理店候補が見つけられておらず、
また体系的な戦略を策定するには至っていない
結果規制、税制、消費者ニーズなど広範囲で情報を収集し、
進出国の選定含めて進出戦略を立案。
代理店候補との交渉も実行。

本件の経緯

タイムライン
  • 2023年12月
    初回面談

    クライアント企業様よりご相談を頂き、詳細をヒアリング。当初はニーズヒアリングのみを中心とした誤用だったが、健康に関係する製品であることもあり規制調査も提案

  • 2023年12月
    提案書提出

    前回のヒアリング内容を元に、調査目的・手法・スケジュールを詳細に細分化して弊社より提案。業務内容を決定。

  • 2024年1月
    稼働開始

    2週間に一回の定例面談を通じて進捗共有と方向性の認識擦り合わせを行い、機動的に方向修正。デプスインタビューに向けたテスターのリクルートとサンプルの送付を開始

  • 2024年3月
    現地でのデプスインタビュー実施

    テスターに対して、現地で現地言語でのデプスインタビューを実施。クライアント企業も同席の上、詳細にヒアリング

  • 2024年4月
    調査結果の整理と今後のステップを提言

    調査結果の整理と分析、それらを元にした戦略の提言を実施。その後も継続的に支援を実施。

クライアント企業の当時の課題

日本国内では知名度が出てきており、カスタマーセグメントも同定できている状態でした。また、販売面においても確度の高い手法を確立していました。そのような中で、売上向上、および量産効果の拡大を目的に海外展開を検討されていました。

たまたま知り合った東南アジアの代理店候補と交渉が進んでおり、それをきっかけに東南アジア他国での展開についても検討開始。つてを元に散発的にテスターを捕まえているものの、国内ターゲットセグメントは対象国ではアッパー層となることもあり、十分なサンプル数を確保できておらず結果として戦略立案に必要な体系的な情報も入手できていませんでした。

さらに、日本有数の大企業である親会社との兼ね合いもあり、製品・セグメントの棲み分けを前提にした海外戦略策定に苦慮されていました。

業務内容の骨子

現状を元に、下記の業務内容を提案し実行致しました。

  • 対象
    • 2カ国を選定
  • 調査
    • 規制調査
    • 税制調査
    • 量的調査(アンケート)
    • 質的調査(テスターにサンプルを配布したのちにデプスインタビュー)
    • 周辺市場のデスクサーチ
  • 戦略
    • 代理店候補・買収候補先のリストアップ、および対象企業との面談設定
    • 税制を元にした利益計算
    • 調査結果を元にした戦略立案

業務のポイント

  1. アンケート項目の作成から頒布、回答の収集と分析まで一気通貫で対応
  2. 弊社ネットワークより、対象セグメントとなるアッパー層テスターをリクルート。サンプルの国内輸送からデプスインタビューの実施までをカバー
  3. 並行して、セグメントをシェアする違うカテゴリー製品の動向や市場規模についてデスクサーチを実施。分野横断的に体系的なデータを収集
  4. 本件に合わせた規制調査を得意とする弁護士事務所の探索およびマネージメント。調査項目の設定からディレクション、調査結果を元にしたリーガルリスクの分析。
  5. 全ての調査結果を統合し、包括的に分析。取りうる戦略について提言

所見

対象国には類似製品がないカテゴリーの製品であり、テスターへの説明に苦慮しました。また、対象国の法律上明確に定義されていない製品のため、現地弁護士との密なコミュニケーションが求められました。

2カ国を同時に分析することで傾向をよりハイライトして分析ができ、さらに規制調査・税制調査結果を元に詳細な戦略立案ができました。

また、デプスインタビューを通じた質的調査を実施することで、より深いインサイトを得ることができました。クライアント企業がデプスインタビューに同行することで、解像度高く市場を認識することができました。

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